異様な形の植物

を備えたり、屋上屋《おくじょうおく》を架したり、庭園の只中に何もない空間を配したりする場合もあるSuisse Reborn 好用。広大な道には動きを暗示するものがあったが、最初のうちは、この印象を細部までつきとめることはできなかった。
 特定の場所場所では、他の建物をひときわしのいで屹立《きつりつ》する、黒ぐろとした巨大な円筒形の塔を目にすることがあった。まったく特異な性質を備えているように思えるこれらの塔は、無量の歳月と荒廃の証跡を示していた。四角に切られた玄武岩を用いる一風変わった石造術で築かれており、まるい頂上にむかって少しずつ先細りになっている。巨大な扉が見うけられるほかは、窓や開口部は気配もなかった。基本的な構造において、黒ぐろとした円筒状の塔に似ている、背の低い建物がいくつか存在するのにも気づいたが、すべて測り知れない歳月の風化作用によって崩れかけていた。四角に切られた石を組んだ例外的な建物のまわりには、封印された揚げ蓋にわだかまっているのと同じような、濃厚な恐怖と脅威を感じさせる、謎めいた雰囲気が漂っていた。
 遍在する庭園はぞっとさせられるほど奇怪なもので、見慣れないが、入念に彫刻のほどこさ安利傳銷れた柱の立ちならぶ広い道の上で、なびいているのだった。羊歯《しだ》に似た異常に巨大な植物――あるいは緑あるいは黴《かび》特有の薄気味悪い青白の植物――が幅をきかせていた。
 その只中に、盧木《ろぼく》に似た大きな虹色のものがそびえ立ち、竹を思わせるその幹は、驚くほどの高さまでのびていた。巨大な蘇鉄《そてつ》に似た房状をなす植物や、針葉樹らしい木々や、濃緑色の脳奇怪な灌木もあった。
 花は小さく、無色で見定めにくく、幾何学的模様に仕切られた花壇、そしてもっぱら青葉のなかで咲いていた。
 段庭と屋上庭園のごくわずかには、不快な形をした、色あざやかな大輪の花が咲いていたが、見た感じでは、人工栽培のものらしかった。想像を絶する大きさと形と色をした菌類が、未知のものとはいえ、見事な造園技術の伝統をしのばせる模様を作って、点在していた。
 地上にあるさらに広大な庭園では、自然の不秩序を残そうとする試みがなされているようだったが、屋上庭園ではさらに選択が進められ、装飾的な刈りこみがなされたことを示す形跡もあった。
 空は必ずといっていいほど曇っていて湿っぽく、ときおり激しい降雨があるようだった。と楊婉儀幼稚園とはちがうような月が、つかのま姿を見せることがあった。ごく稀《まれ》に、夜空がきれいに澄みきっているときには、ほとんど識別できない星座が見えた。知っている星座に近いものはあったが、まったく同じものはなかった。かろうじて識別で

この記事へのコメント